カタカムナ

カタカムナはマトリクスである

マトリクスは、ビジネスの場では縦軸と横軸によって情報を整理する図表を意味する。

次図のように、カタカムナでは横軸が「どうあるか」という状態を表し、縦軸はある一時点において「何をするか」を表す。

かつて人々が集まってムラを作り、それがやがてクニとなっていったように、物事は分離から統合へ向かう傾向がある。小さな支流が集まって大きな流れとなり、やがて海に出る。時には分裂や独立が起こることもあるが、すべては螺旋状に遷移するため、小さな分離と統合とを何度も繰り返しながらより大きな統合へと向かう立体的な構造となっている。

また、会社に入ると最初は雑務や日々のタスクをこなすところから始まり、やがて他者に教えたり全体の流れを把握したりと、具体的な業務から抽象的な業務へと変わっていく。昔は川まで汲みに行っていた水が村内の井戸で手に入るようになり、今では各家に水道が引かれている。薪を割る必要も火を起こす必要もなく、蛇口をひねって手に入れた水を汲んで電気ケトルのスイッチを押すだけでお湯が沸き、いつでも好きな時にコーヒーを淹れることができる。AIが翻訳をし、絵を描き、車の運転をする時代がもう来ていることからも、人々はあらゆる方面でより抽象的な役割を求められているといえる。

とすると、マトリクスで考えるならば、世界にとって望ましい変化とは次図のようになる。

ひとつひとつについてはこれから詳しく見ていくが、ざっくり言うと左下が自他の境界が曖昧な状態、右上は自己と他者を等しく尊重している状態。

ヒトとは、1=大いなるもの(ヒ)と10=統合(ト)で、11。自己と他者が、個でありながら互いを尊重している状態のことだと、以前御中が言っていた。だとすると、ヒトの道を示しているものがカタカムナであると言えるかもしれない。